『ナイル殺人事件(2022)』
アメリカ・イギリス映画『ナイル殺人事件(2022)』を見た。監督と主演は名優ケネス・ブラナー。前作、アガサ・クリスティ原作の『オリエント急行殺人事件』に続いてケネス・ブラナーがエルキュール・ポワロを演じている。原作は『ナイルに死す』という題名で、若いころ読んだ。その頃は海外のミステリーを片端から読んでいた時期である。1978年版の映画『ナイル殺人事件』は劇場で見ている。ポワロははまり役と言われたピーター・ユスチノフが演じていた。ミア・ファーローも重要な役どころで出ていたのが忘れられない。
だから私は犯人もトリックも知っているのだが、それでも楽しめた。ゆとりがあるから、その時代背景と人間関係を前よりも詳しく理解することが出来た。ポワロの性格、ただ人を凝視する姿、一見人を寄せ付けない秘密主義、さらに尊大な自己アピールの姿勢の裏にある彼の哀しみをケネス・ブラナーが静かに演じていた。
この映画でエジプトの風景を堪能できるのは、前作と同様である。現地に行った気がする。それも1930年代のエジプトに、である。
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