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2024年6月19日 (水)

『人狼原理』

 クリフォード・シマックの『人狼原理』(ハヤカワ文庫)というSF小説を読んだ。中学生の頃に月刊のSFマガジンが創刊され、ほぼ初期の頃からなけなしの小遣いをはたいて買い続けた。シマックの小説なども掲載されていたものだ。小学生の頃からジュール・ベルヌやコナン・ドイルのSFに出会って、かなり本格的なSF少年になった。この『人狼原理』はだいぶ後、就職して大人買いできるようになって買った本で、今回読み直しておぼろげにその頃のことを思い出していた。

 

 人類が別の惑星で暮らすとき、その星を人類が住めるように改造するよりも、人類そのものをその星の状態に対応できるように変えてしまう方が簡単ではないか、という論議がテーマになっている。その時変化させられたその人間は人類と呼べるのか、形態と心の問題なども含めて、論じられるのだが、実際のストーリーは想像するものとは少し違う。

 

 宇宙で発見されたカプセルで眠る男が主人公で、やがてその男が二百年前に人類によって送り出された人造人間であることが判明する。その男が地球で何を見て、何を感じ、考えたか、という点に力点が置かれている。しかもその男は見た目の存在だけではない、もう二つの形態を備えていた。結局彼は人類に受け入れられず、再び宇宙へ帰って行く。

 

 未来の地球がどんな風かが想像力豊かに描かれているのが面白い。アパートに住む人々は一戸ごとに家ごと移動することが出来る。その家の中の自動化された生活の様子も面白い。一番面白かったのは、その時代でも電話ボックスがあるということだ。そして携帯はないようだ。

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