『コラテラル』
トム・クルーズ主演の映画『コラテラル』(2004年アメリカ)を見た。トム・クルーズが珍しく悪役(暗殺者)を演じている。タクシードライバーのマックス(ジェイミー・フォックス)はたまたま乗せた客(トム・クルーズ)から貸切で五カ所を回るように要請される。貸し切りは会社から許されていないが、報酬と強引な頼みに仕方なく引き受けてしまう。それが彼の悪夢の一夜の始まりであった。
やがてその客が殺し屋で、次々にターゲットを殺していることを知るが、逃れることはできずに彼を運び続けることになる。物事というのは思い通りに進まないもので、凄腕の暗殺者でも思わぬアクシデントで齟齬を来すこともある。時間の迫る中、それでも次々に暗殺は続けられるのだが、最後の五人目はタクシードライバーのマックスの知る人物であった。その人物を助けるためにマックスは命がけで逃走を図るが暗殺者は執拗に追ってくる。
こういう映画を見ていると、暗殺者に任務を遂行させたいような気持ちになってしまうのが不思議だ。トム・クルーズにそういう役柄を振ること自体がそれを狙っているということで、しかし善意のタクシー・ドライバーにも生き延びてほしいからジレンマが生ずる。最後までハラハラする展開で、さすがにマイケル・マン監督の作品である。見るのは二度目だけれど面白かった。
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