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2024年10月 7日 (月)

最近の読書

 映画をせっせと見ているのであまり本が読めていない。最近読んだ本。

 

森本哲郎『すばらしい旅』
 旅の思想家・森本哲郎の本は読むと心が癒やされる。繰り返し読んでも飽きずに何度でも読める。他にも読みかけが数冊ある。

 

團伊玖磨『パイプのけむり』『続 パイプのけむり』『続々 パイプのけむり』
 作曲家の團伊玖磨のエッセーは、シリーズ以外も含めて二十冊ほどある。それを少しずつ読み直している。彼のちょっと人並み外れたこだわりが面白いと思って昔はそれを楽しんだが、丁寧に読み直すと少しちぐはぐなところもあって、面白くするための誇張である部分も見えてきたりする。

 

諸井薫『この日本における少数異見ノート』
 編集者の諸井薫のコラムを集めたもの。時事ネタを数ページごとに論じている。主に1994年に書かれたもので、その時代を思い返したりした。もうあれから30年も経ったのか。初めて読んだときはけっこう新しい視点をもらった気がしたが、今回はそこまで感心しなかった。自分は30年経っても変わらないところもあるし、30年経てばずいぶん変わったところもある。この本は時事ネタを扱っているから、変わった自分が読んでいた。

 

 引き続き『パイプのけむり』シリーズを読んでいくつもりで、読み終えたら処分する。エッセーや随筆は残しているものが多いが、文庫本はあまり古くなると紙質も劣化するし、背の糊も劣化して、私は本をきちんと開いて読むので割れてしまい、ついにはページがバラバラになってしまうのである。出版社によってその劣化の具合が違う。

 

 年金に対して物価の上昇が大きく、生活維持のために新しい本は極力買わないことにしているが、つい二冊ほど取り寄せてしまった。先崎彰容の全訳『福沢諭吉著 文明論之概略』、同じく『批評回帰宣言』の二冊である。『批評回帰宣言』は坂口安吾、夏目漱石、和辻哲郎、福沢諭吉、中江兆民、そして江藤淳などが論じられていて、読まずにはいられない面白そうな本だ。

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