強面(こわもて)と傲慢
世界はゆとりを失ったのか、弱肉強食の様相を強めつつあるように見える。大国は建前上、他国に対して礼儀をもって遇してきたが、しばしば強面をあらわにすることが増えた。力を背景にした傲慢さが露骨になりつつある。強いものが譲らなければ対等というものは成り立たない。成り立たなければ国連のようなシステムも成り立たない。そもそも常任理事国の拒否権などというものをもうけたことで、国連は問題を抱えていた。だからいまのように機能不全を来すことになったのだ。とはいえ、大国も小国も、戦勝国も敗戦国も皆平等ということになったら、そもそも国連は何も決められない組織になっていただろうことは想像に難くない。
大国が傲慢になったのは、大国が余裕を失いつつあることの表れかもしれない。余裕があってこその他者に対しての敬意であり、礼儀であろう。大国のリーダーがみな傲慢さを露骨にし始めた。強面でない者はリーダーになる資格がないかのようである。
アメリカは、バイデンでは強面にも傲慢にも見えないことが残念だったのだろう。だから敬意など歯牙にもかけないトランプをリーダーに仰ぐことにした。アメリカはなにより弱さを嫌う国なのだ。そもそもトランプはリスペクトというものを理解もしていないし、もし必要なのだと教えられても一笑に付すだろう。強面で傲慢なリーダーが再び表舞台に登場した。そんなときに石破さんである。安倍首相がいないことを日本は悔やむことになりそうだ。
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