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2024年12月 4日 (水)

雪が珍しいらしい

 泊まっている宿は山の中腹にあり、あたりはすでに雪景色である。昨夕、宿に着いたときにその雪が珍しいのか、スマホで写真を撮り合う人たちがいた。話していることばから、中国の人たちだと思われた。中国だって北の方は雪が降るから、たぶん南の方の地域の人たちだろう。観光バスが駐まっていたから団体で来たのだろう。みぞれの降るあいにくの天気だが、それでも雪を喜んでいるから好かった。

 

 この地のホテルに泊まるのは五回目くらいだが、以前泊まったことのあるすぐ近くのホテルは、二軒がすでに閉鎖されていた。今回泊まっているところは二度目だが、大きなチェーンホテルに身売りして生き延びたホテルだ。おかげで部屋は広いのに安く泊まれる。例によって一番安い部屋を予約したから、今回も食事場所や風呂からはいちばん遠い。大きなホテルだから迷子になりそうである。

 

 食事はバイキングで、その前に泊まったところよりも格段に美味しい。ただし酒が高いのがつらい。飲み放題を択べば確実に元が取れそうで値打ちだが、それでは飲み過ぎてしまう。自分のさもしい性根が表れるのがイヤだ。中国の人たちは食欲旺盛で健啖である。しかしひところの中国人よりもやかましくなくて、仲間内で楽しげに談笑していてもあまり気にならなかった。私の隣には訛りの強い英語をしゃべる男ふたりが座っていた。アメリカかオーストラリアあたりからでもきたのだろうか。私は語学が不得意だからほとんど話の内容はわからないが、食事には満足しているようだった。ふたりとも三十歳前後、ラフな格好でゆったりと食事を楽しんでいる。

 

 珍しいことに、ジビエの鹿の料理のコーナーが一角にあって、私はそれを楽しんだ。肉類が多くて魚が少ないのは山の中のことだから仕方がない。その肉を食べながら高清水の冷酒をゆっくり味わう。仕上げに普段は自分に禁じている甘いものを特別に解禁して、コーヒーとともに美味しくいただいた。

 

 風呂に入りながら、いったい自分はなぜここにいるのだろう、などとぼんやり考えた。理由なんてないのだ。そんなことを考える必要はないのだ、とつまらぬ疑問は湯に溶かし流して、私も湯に溶けた。

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溶けてる私。

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