あの頃、どこまで理解していたのか
NHKの世界のドキュメントの、『モダンタイムス チャップリンの声なき抵抗』という番組を見た。映画『モダンタイムス』を見たのは学生時代だった。大学の映画同好会に誘われて、いろいろな映画を見た。この『モダンタイムス』や『キッド』、黒澤明監督の『七人の侍』や『羅生門』、エイゼンシュタイン監督の『戦艦ポチョムキン』などが記憶に残っている。ライブラリーから借り出した、雨降りのフィルムだったが夢中で見たものだ。
この『モダンタイムス』という映画に籠められたチャップリンの思い、それが作られた時代背景がこのドキュメントには詳しく描かれていた。この映画に籠められたチャップリンの思いを、あの頃、私はどこまで理解していたのか。サイレント映画からトーキーへ変わる時代、アメリカの赤狩りで共産主義への過剰な検閲と映画界の自主規制の時代、それらに対するチャップリンの抵抗については、その当時はまだそこまでしっかり認識してはいなかったが、ただ映画そのものに籠められたチャップリンの深い思いは、もしかすると現在の私よりも繊細に受け止めていた様な気もする。
大好きな映画への思いが深まったのは、そういう映画を見たことがきっかけであり、その頃を懐かしく思いだしている。
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