氷と火の国
自分としては、海外旅行に結構行った。それは一緒に行く友人のおかげだったともいえる。自分だけなら中国と台湾ばかり行っただろう。キューバやウズベキスタンなどに行けたのも、友人が行こうといったからである。ヨーロッパには結局どこにも行かなかった。強いていえばトルコのイスタンブールのヨーロッパ側に足を踏み入れたことがある、というだけだ。
ヨーロッパの国であえて行こうと思えば、まず第一にデンマークに行きたかった。思い入れのあるキルケゴールとアンデルセンの国である。次に行くとしたらアイスランドである。氷と火の国、そしてバイキングの国、まったく未知の場所を訪ねる楽しみと、アイスランドの北欧ミステリーのアーナルデュル・インドリダソンの描く世界の舞台が見たい。
そのアイスランドを大沢たかおが訪ねた、紀行ドキュメント番組『氷と火の国のバイキングスピリット』を見た。いつも海外に一緒に行ったF君が亡くなり、コロナ禍もあって、もう海外旅行に行く気が失せてしまったから、代わりに大沢たかおがアイスランドを案内してくれたと思って見た。
大沢たかおは沢木耕太郎の『深夜特急』をテレビドラマ化した番組で初めて見た。最初は大沢たかおと沢木耕太郎とを同一視してしまった。まさに演じている大沢たかおは沢木耕太郎自身としてしか見えなかった。この番組をきっかけに沢木耕太郎の著作も書棚に並ぶようになった。大沢たかおがしばしば個人的に海外旅行に行くようになったのも、この『深夜特急』がきっかけではないかと勝手に想像している。
案内してくれる人が良いと、自分が行ったような気分にさせてくれる。この番組はそういう意味で好い番組だった。
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