いちばん醜いこと
現役の人たちの多くが明日から仕事であろう。今回は長い休みの人が多かったようだが、終わってみればあっという間だったに違いない。休みとはそういうものだ。テレビの集団馬鹿笑い番組の氾濫が終わり、正月気分も終わって日常が始まる。私も酒でふやけたざる頭はなかなか定常に戻らないままだが、祭りが終わればなにがなし寂しく哀しい風かふき、少しずつ醒めていく。
今年は、または今年こそ良い年でありますようにと願ったけれど、ときどき見るテレビニュースやネットニューを通して世界を見回せば、明るい話題が例年以上に少なく、将来に不安を抱かせるようなものばかりが目につく。
そんなときに、読んでいる江國滋の本の中に引用されていた、福沢諭吉の人生訓の第一条
「人間にとっていちばん醜いことは、人をうらやむことであります」
ということばが胸にしみた。
妬み心から発する言動は恥ずべきことだというたしなみが、建前ではあったとしても、日本の世間では共通認識だった。損得が価値観の中心に据えられるようになって、そのたしなみがほぼ失われてしまった。だからこそ、人をうらやむことだけは控えよう、と思った。
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