言葉尻を捉えるようだが
ニュースで街頭の人々に「給料が上がったという実感はありますか?」と質問したものを報じていた。質問の意図は、「給料は上がったけれど、生活は物価が上がっていることもあり、給料が上がった実感が持てない状態だ」という答を引き出したいのは明白である。だから街灯の人は口々に「給料が上がった実感はない」と答えていた。期待された答えを察知して答えるのは日本人のお得意である。
言葉尻を捉えて申し訳ないが、これは二つのことを同時に答えていて、本来の質問の答とは言えないのではないか。昨年の給料アップの平均はは5%を超えたそうである。だから多くの人の給料は上がっていたはずで、上がった実感がないはずはないのである。ただ、上がったけれども・・・というのが正しい答え方であろう。そうでないと、せっかく給料を上げた経営者も甲斐がないなあ、と思って聞いていた。
相手の意図を先取りする国民性を利用して、あたかも給料が上がっていないかのような報じ方をする、いつものマスメディアの悪意を感じてしまう。それも意図してではなく、無意識に行っている。なおさら問題である。それが日本のデフレマインドを醸成したことの自覚がないのである。
給料は着実に上がっている、そのことが少しでも経済的によい方向に向くはずだ、だから今年も給料を上げるように経営者は頑張ってほしい、というエールがなぜ送れないのか。
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