『雲のむこう、約束の場所』
ユニバース、というのはこの宇宙のことを言う。ユニ、というのは一つ、ということであって、この宇宙はかけがえのないただ一つの宇宙であるという思いがこめられている。ところが、今の物理学の世界では、宇宙は一つではないかもしれないという。それをマルチバースという。無数の宇宙が生まれては消え、そしてこの宇宙のすぐそばにあり得る可能性としての宇宙が無数に起ちあがり続けている。
『この向こう、約束の場所』は新海誠監督の2004年のアニメ映画。私たちがいる世界とわずかに、・・・大きくずれた世界がそこにあり、その世界の向こうに違う世界があるかもしれないと想像されている。そこにある世界が映画のはじめに描かれているが、現実のようであり、そして夢のような世界がそこにある。その世界の中の出来事は、まさに今の私たちの世界の出来事と少しも変わることはない。
そこを超越するというもくろみは、アニメだからの世界であり、そしてそこに出現した世界は今までの因果を超えている。それは人の思いを超えているのか、それとも幻想か。おもしろい。
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