オレンジ作戦
このところ毎晩午前三時前後に目が覚める。そうしてしばらくぼんやりして、本を読んだり、なじみの方のブログを拝見したりしている。それなら少し早めに起きれば月蝕を見る事が出来そうだ。
そのつもりで寝たら、ピタリ目指した午前一時半ごろに目が覚めた。早速ベランダに出て月を探す。斜め中天にわずかに上方が欠け始めた月がかかっていた。それから福茶(梅干しを入れたお茶)などを飲みながら、そして本などを少しずつ読みながら、十分おきぐらいにベランダと部屋を出たり入ったりした。二時半ごろには最下部の弧の部分のみがリングのように輝いていたがなかなか完全な皆既月蝕にならない。月の左手上方に見えている星は土星だろう。隣のマンションや中庭の街灯で星はほとんど見えない。
三時過ぎにようやく皆既月蝕を見る。しかしかすかではあるが月のある場所は分かる。空全体が暗くなったので、いままで見分けられなかった星がいくつか見えるようになってきた。風が少し吹くとわずかに涼しいが、マンション各部屋のエアコンのせいで空気はムッとしている。それから一時間近くその状態が続き、四時前になって左上方が明るく輝くようになって皆既月蝕は終了した。
おかげで読みかけだった『ドキュメント昭和』第五巻の『オレンジ作戦』という本を読了した。ワシントン、ジュネーブ、ロンドンと続く主に海軍に関する軍縮交渉の様子と、日米が互いに敵国としての位置づけを明確にしながら、いったん戦争が勃発したらどう行動するのかについての作戦計画を資料に基づいて解析していく。アメリカの対日作戦はオレンジ作戦と名付けられていた。
互いに太平洋戦争突入までは、ほんとうに全面的に戦うことになるとは思っていなかった節もある。真珠湾攻撃はそこへ至る一本道であった。
しかしアメリカが次第に日本の前に立ち塞がって敵国の姿を現し始めたのは、第一次大戦後、遅れてやってきたアメリカが、中国での権益を得ようと動き出したことが背景にあることは忘れてはならない。アメリカは南満州鉄道の経営に参加させろと申し入れてきた。もちろん日本はそれをにべもなく断っている。それと前後してアメリカでは移民排斥、特に日本人移民に対する迫害がひどくなっていく。それが日本国民のアメリカに対する敵意を醸成した。
何かデジャブのようなものを感じたりする。眠くなってきたのでひとねむりして、先ほど朝寝から目が覚めたところである。
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