総裁選
本日は自民党の総裁選の日。私は自民党員ではない(大多数の国民もそうである)から選挙権はない。ないけれども少数与党とはいえ、野党がまとまりを欠く現状では、自民党総裁が日本の首相になる可能性が極めて高いのであるから、その選挙結果には大いに関心がある。そして私が一番大きなポイントとして考えるのは世代交代ということだ。
自民党が変わらなければならないことは、自民党支持者も当の自民党自身も、そして国民の多くも考えていることで、そのためには世代交代が必須だろうと思う。世代交代はリーダーの経験不足、実力不足につながり、問題ありとする批判もあるようだが、役割を与えられることで経験も実力も得られるもので、いわゆる「化ける」ことがあるものだ。それが期待外れならまた交替すれば良い。
日本は大統領制の国のような国民投票でトップを選ぶ国ではない。国民投票で選ばれる代表は大体大きな権限が与えられていて、その強権でかなりのことを強引に進めることができる。日本の首相にはそこまでの権限は与えられていない。その代わりにその首相を周りが支えることになる。問題はそれを支えるものがどれだけそろえられるか、それこそが首相としての総合力だろう。安倍首相はそういう意味で周囲を実力者で固めることができていた。それに反して石破首相は支持基盤の脆弱な人物だったから、支える人が不足していた。
それさえ確保できれば若手でも、見かけは頼りなくても、首相という職務は遂行できるものと思う。やはり人望は必要だ。今回の総裁選はそういう意味での世代交代と、総裁選後の実力者と若手が結集して支える体制がとれるかどうかが自民党の未来を決めるだろう。そしてそれは少子高齢化、それによる社会保障費の増大、物価高、そして世界情勢の不安定化に日本がどう対処できるかを決めていく。少なくとも今の野党にはそういう難問を解くだけのまとまりも問題意識も見られない。とくに立憲民主党の、旧社会党の凋落に酷似したその姿は深刻だろう。
自民党があっての社会党だった。自民党があっての立憲民主党、という役割をいつまで続けるのか。自民党の衰退こそが立憲民主党のエネルギー喪失につながっているように見える。


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