テレビドラマを愉しむ
読書に集中できているのは良いのだが、ハイペースになりすぎて上滑りしつつある。そこで合間に、熱を冷まさない程度に録りためたドラマを見ている。NHKのドラマ『まぐだら屋のマリア』と言う前後編合わせて三時間のドラマは、たいへん良いドラマであった。主演は尾野真千子、それに藤原季節という若い俳優が相手役として好演していた。何より素晴らしかったのは岩下志麻で、濃い白塗りの化粧で演じ続けたあと、臨終の床のシーンでは素面で、それがリアルなことに息を呑まれる思いがした。こういうドラマは実際に見ないと、そのストーリーを要約してみても、そのラストシーンの感動は伝えられないだろう。
原作は原田マハ、こういうふしぎなドラマにここまでリアリティを持たせ、人を引き込む力はさすがである。脇役を演じていた田中隆三が好人物を演じていてなかなか良い印象を残してくれた。こういう人物が本当の大人であり、損得を優先しない人物であって、昔はそこそこいたのに、いまは珍しくなった。
もう一つ、WOWOWのオリジナルドラマの『シャドウワーク』という全五回のドラマを見た。ストーリーもおもしろそうだし、何しろ主演がわが愛しの多部未華子であるから期待して見た。多部未華子への思いが強すぎるので、少しでもつまらないとかえって見続けられなくなることがある。ところがこれはなかなかできの良いドラマであった。テーマはDVである。命の危険があるようなDVから逃れて、逃げ込むささやかなシェルターを営んでいる家にはある秘密があった。
生きること、生き抜くことと法律とが両立しないことがある。その究極の状態で人はどんな選択を決断するのか。DVや児童虐待の実態は、たぶんまともな人間には想像できない恐ろしいものなのだろう。それをいささかデフォルメして見せてくれてこちらに問いかけているドラマだった。見応えがあった。もちろん多部未華子も素晴らしかった。
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