大切なものの値打ち
後生大事にしていた本を処分している。一度二度読んではいるが、もう読み返す気にならない新書や文庫本は思い切ってそのまま捨て、名残にもう一度だけ読もうと思う本を積み上げて、片端から読み進めている。そこでどうしても捨てられない本を残し、それ以外はやはり捨てる。新書や文庫はほとんど古本屋でも値段がつかないから、捨てるだけである。そればかり読んでいるわけではない。じっくり腰をすえて読んでいる捨てるつもりのない本もある。さいわい今までになく読書に集中できているので、ハイペースで処分する本の山が積まれていく。
手帖類を残していて、その記録をまとめてから捨てようと思っていたが、未練だと思うようになった。まとめたものを誰が読むのだろうか。自分にとって値打ちがあって、しかし自分にだけしか値打ちのないものがある。他人には無価値であるのなら、いつまでも残す意味はない。残す優先順位をつけて、低いものから少しずつ片付ける必要がある。
最も大事にしてきた本を片付ける覚悟ができてから、そういうことが次第に明確になってきた気がする。それにしてもものが多すぎる。どれだけ自分がゆたかで恵まれた時代に生きてこられたのかと、いまさらのように思う。これからは当分そういう時代は来ないのだろう。
山本夏彦『つかぬ事をいう』、池波正太郎『天魔』(『剣客商売』シリーズ第四巻)を読了。おもしろいから時間を忘れてしまう。
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こんばんわ!
なかなか読んだ本を手放すって・・・辛い事ですね。
投稿: でんでん大将 | 2025年12月29日 (月) 19時13分
でんでん大将様
絶対に残したい百冊、などと考えてみたことがありますが、頭の中が収拾できませんでした。
場所がないから置ききれない、ということもありますが、多分少しくらい広い家でも広い分だけ溢れるだけです。
今度は懐がもちません。
それでもようやく手放すことができるようになりました。
投稿: OKCHAN | 2025年12月30日 (火) 07時28分