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2026年1月 4日 (日)

見失われた落としどころ

 互いの言い分がぶつかり合う時、妥協点は互いが譲り合うどこかになる。互いの関係によってその譲り加減は大きく異なるが、片方の言い分だけが通るようなら禍根を残すことになる。つまり恨みが残る。

 

 WIN-WINでいきましょう、などと言うけれど、つまりそれは妥協点をうまく見つけられないような無理を通そうとするとあなたも損ですよ、ということの裏返しなのだと思う。少しでも譲ったら自分は損をすると言い続けたら、普通、交渉ごとは成立しない。日本には三方一両損、などという言葉がある。言い分を主張し合う二人では、たいてい物事はうまく収まらない。そのときに第三者である誰かが仲裁を買って出て、自分も含めてそれぞれが譲るように説得する。仲裁役は、自らが責任を引き受けるというリスクを負うことで互いが譲れる落としどころを提案し、争いを収めるのだ。大岡裁きなどにそのような話が残されている。これが大人の知恵というものであろう。

 

 ウクライナで、ベネズエラで、パレスチナで起こっていることは、そういうものでは全くない。ただ片側の100%の主張を押し通す、力の正義である。そこには落としどころは存在しない。こんなことをやっていたらどうなるのか、世界は繰り返し経験してきたはずなのに、そしてそれが世界にとってどれほどの災厄となったのか経験したはずなのに、それから学ばなかったらしい。世界がそうならないために作られた国連と言うシステムの、その中で絶対的な権力を持つ五大国の、ロシアが、そしてアメリカが、さらにそれに中国が、まさにその力の正義を平然と行使し、または加わろうとしている図は一体何なのだろう。

190220-202

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