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2026年1月25日 (日)

ようやく「ものを考える」モードが始動する

 愛知県西部の当地でも今朝はうっすらと雪化粧である。琵琶湖から関が原、さらに尾張へと雪雲が流れ込んだのであろう。雪は木曽川を越えるとわずかになる。窓から見下ろすマンション中庭の雪は、積雪と言うほどのこともない程度の雪である。川を境に雪の量がふしぎなほど違う。岐阜県は大雪らしい。郡上の北部、長滝白山神社のある長滝あたりは積雪が1.2メートルもあるという。長良川沿いに峠を越える手前にあるこの神社にはよく立ち寄る。雪の多いときには五月の連休でも日陰に雪が残っていたりするところだ。

 

 歳とともにイレギュラーから定常状態に戻るのに時間がかかるようになった。数日間、叔父の葬儀に千葉に行っていただけで、それまで快調に読めていた本が読めなくなり、生活のリズムをしばらく取り戻せないでいたが、ようやくその乱れが収まりつつある。読書はハイペースで読んでいた『剣客商売』全十六巻をちょうど読了したところであり、ここで一区切りとして、少しものを考えるための本を読むことにして二冊ほど新刊を取り寄せた。一冊は先崎彰容の『知性の復権』という本で、もう一冊は『日本人が立ち返る場所』という養老孟司と内田樹の対談本である。

 

 先崎彰容は日本思想史を専攻する学者で、ときどきプライムニュースに出る。いままでに著作を五六冊読んでいる。波長が合うのは、彼の言説がいつも新鮮な視点を提供してくれるからだ。今回読み始めた本の副題は『真の保守を問う』。マスコミでは保守と革新との対立とか、保守とリベラルとの対立とか言う視点で語られることが一般的だが、そういう視点はもう古いのではないかということを丁寧に理解させてくれる。その古いとか新しいという視点は若者の視点でもある。何を古いと考えるのか、そのことが選挙での若者の投票行動にも影響している。

 

 そのほか、いくつもものを考えるスイッチが始動する文章がたくさんあって、少し読んでは思考(愚考)のために立ち止まる。例えば、「世界は民主主義と権威主義という新冷戦状態だ」という。これは先崎彰容のオリジナルではないが、その意味の解釈はいまの世界の状態を理解するのに役立つ。こういう考える時間は気持ちが充実する。

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 当たりまえに使われている言葉について、本来の意味にこだわって考えを重ねる手法は西部邁の手法でもあった。先崎彰容の思想は、わたしには江藤淳の衣鉢を継ぐもののように感じられる。

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