今回の選挙で「日本を守る」と主張している党がいくつかある。確かに世界は今までになくきな臭い。日本が攻撃される恐れが妄想とばかり言えなくなっていることを皆感じ始めているから「日本を守る」というスローガンが有効なのであろう。
ところで一体どこの国が日本を攻めてくるだろうか。日本を侵略して占領しようとするだろうか。中国、ロシア、北朝鮮がたちまち思い浮かぶ。しかし北朝鮮については攻撃してくるかもしれないが、日本へ侵攻してくることはいまの戦力では考えにくい。盛んに示威行為をしているのは、ただ自分が攻撃されることを恐れてのことであろう。妄想が破裂したとしても、まず韓国からであろうし、その瞬間に金政権は自滅するだろう。日本としては北朝鮮をおびえさせて暴発しないように注意すればいいのではないか。
ロシアはいかにもあぶない。もともと膨張志向の国家である。しかしいまウクライナで手一杯だし、ウクライナはロシアの勢力圏であり、もともとは同じ国だったというプーチンなりの言い分がある。今のところ日本に対してその考えを適用するとも思えない。北方領土を取り返しに日本が動いたりしなければ向こうから攻めてくることはないのではないか。
そういう意味では中国は恐ろしい。南シナ海の占拠の仕方を見ていると、自分勝手で国際法など無視する国だ。もし台湾に武力侵攻し、占領したとするなら、次に沖縄へ手を伸ばすことを躊躇するかどうかわからない。すでに沖縄はもともと中国の支配下の琉球という国だった、と公言している国である。そこで止まるかもしれないが、沖縄を日本が守ろうとすればそれを口実にさらに戦線を拡大しかねない。そのことは誰もが薄々感じているのではないか。
そしてさらにもう一国、日本を侵略占領する恐れのある国があることを忘れてはいけない。アメリカである。すでに日本にはアメリカ軍が駐留している。占領しようと思えば簡単に占領できるし、日本がアメリカと本当に戦うかと言えば、まず戦わずしてお手上げであろう。大量の艦艇を日本周辺に展開し、参ったか、と言えばそれで終わりである。どうしてアメリカが日本を占領するのか。アメリカにとっては日本のさまざまな技術力や人的資産が魅力的であるだろうし、大義名分としては、中国の攻勢に対して日本はあまりに頼りない、アメリカに組み込めば、アメリカとして中国と対峙できるという理屈が思いつく。
そういうことを本気で考えかねないのがトランプだということくらいは想像できないといけない。カナダやグリーンランドの話を人ごとだと思ってはいけないのである。

さて、「日本を守る」のはどこから守るのかなあ。
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