『東京夢華録』と『清明上河図』
『東京夢華録(とうけいむかろく)』(東洋文庫)は孟元老のあらわした汴京の繁盛記である。汴京とは現在の河南省開封市であり、北宋の首都であった。洛陽を西京と呼び、汴京を東京と呼んだ。描かれているのは北宋末期の徽宗(きそう)皇帝の時代の汴京。このあと金によって北宋は滅びてしまう。そして臨安を都として南宋として再興されるが、孟元老がその臨安に逃げ延びた後にこの本は書かれている。汴京の栄華を偲んで書いた回想録なのだ。ところで臨安とはいまの杭州市で、西湖のある、わたしの大好きな街だ。
以前紹介したWOWOWの時代ミステリードラマ『清明上河図 隠された暗号』は張択端の『清明上河図』という絵をもとにして展開している。まさに北宋時代の話なのである。ドラマは絵をもとにしているから、それを見てこの『東京夢華録』を読むと、風俗や街の様子、橋の周辺、商店の賑わいのイメージが膨らむ。なかなか読めなかった本が少し読み進められている。ドラマは現在佳境に入っていて、登場人物たちとのなじみも深くなっている。六月くらいまで続くので、それまでに読み切りたいと思う。
関連するものを動員すると、互いに厚みを持って楽しめるのはありがたい。
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