アルジェの戦い
ごくごく若い頃、『アルジェの戦い』(1966年イタリア・アルジェリア)という映画の予告編を見た。映画そのものは見ていないけれど、予告編を見ただけでも衝撃的な映像で、そのときテロというものがどんなものか、初めて知った。1954年から1962年にかけて、フランスの植民地だったアルジェリアで独立のための戦争があった。映画は、1954年から1957年までの出来事をドキュメンタリータッチで描いているという。アルジェリアは1962年に独立した。
開高健の『言葉ある曠野』という本を読んでいたら、『世界カタコト辞典』という章の『アサシン』という文章があり、そこにはアルジェリア独立前後のパリに実際に滞在して極右(OAS・秘密軍事組織)という独立反対派と、賛成派の一般フランス人や左派のすざまじい争乱を目の当たりにした様子(開高健自身も巻き込まれてデモに参加した状態になった)が詳細に書かれている。パリにいたのは大江健三郎などとサルトルを訪ねるためであった。そのサルトルはもちろん左派としてデモを鼓舞していた。
盛り上がる熱気、そしてその熱気に燃え上がっていく命がけの狂気、阿鼻叫喚、暴力の氾濫が現実感を持って迫ってくる。そういうものをある時代に垣間見た世代でもあるので、いろいろな思いがよみがえってきた。そういう戦いは善悪、正義不正義という枠でくくることの不可能なものであり、いまでもそういう熱気の噴き出している地域があるのだとも思った。そしてそれが燎原の火のように、消しようのない山火事のように、燃え広がるかもしれないという恐怖も感じた。
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コメント
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おはようございます
この分野の話ではフォーサイトの『ジャッカルの日』がありますね。
あれは映画から入って小説を読んだのですが「これは本当のことだ」と思うくらいしっかり書かれていました。
では、
shinzei拝
投稿: shinzei | 2026年5月22日 (金) 05時41分
shinzei様
私はF.フォーサイスのこの小説を先に読んでから映画を見ました。
どちらもよくできていましたが、原作のほうが緊迫感がありました。
映画はハリウッドでリメイクされましたが、出来は劣りました。
確かにドゴール政権の時代の話です。
投稿: OKCHAN | 2026年5月22日 (金) 06時34分