縄文ミステリーサミット
一昨日、NHKBSで『縄文ミステリーサミット2026』という番組が放映された。近頃縄文時代に興味が深まっていたところなので、楽しみに見たのだが、期待外れであった。
縄文時代が文字のまだない時代であったことから、謎に満ちている時代、という取り上げ方をしていることについては異論を述べるつもりはないけれど、そこに想像力を働かせるにしても、それなりに学術的な考察をもう少し丁寧にした上で語ってほしい気がする。縄文時代は一万五千年前とも六千年前からとも言われていて、弥生時代までの極めて長い期間であり、その間に気候も大きく変動を繰り返していて、初期、中期、晩期の時代によっても、また地方によっても土器の形や土偶がずいぶん違うことがわかっている。それを乱暴にひとくくりに論ずるのは、大雑把に過ぎると感じた。
番組を興味を持ってみる人は、それなりに知識も多少はあるはずである。あまりにバラエティ番組風に仕立てすぎては失礼である。知らなかったことを知ってなるほどと思い、さらに知りたいなあと思うような番組だったら良かったのだがそうなっていなかった。専門家がとっておきの新知識、資料をみせてくれる、というのがこういう番組に期待するところなのに・・・。文字による検証が出来ない分だけ一層その想像力の働かせ方は慎重であってもいいのではないかと思う。放送大学の学術的な番組を見ているから少し辛口になってしまった。
少し前にレヴィ・ストロースの異文化に対する向き合い方のあるべき姿勢が語られていて、それを番組出席者はもう少し謙虚に傾聴したらどうかと感じた。文化人類学者だけではなく考古学者や歴史学者でもそれは変わらないはずである。
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