マグマの冷え固まった巨大岩塊
NHKBSの『ジオジャパン 絶景100南紀熊野』という番組を興味深く見た。二ヶ月ほど前に兄弟で南紀熊野を巡ってきたばかりだったからなおさらである。もう二ヶ月たったのか・・・。そのときに弟たちに、紀伊半島には火山がないのだ、と言った。もともとなかったわけではない、いまは火山はなく、その痕跡しかないということである。そのことが地質学的に詳しく説明されていた。
フィリピン海プレートが南海トラフで地底に潜り込む。その圧力で地底のマグマが湧昇し、一千万年以上前に紀伊半島の東南部に巨大なカルデラ大噴火があった。世界の気候が変動するほどの巨大なものだったという。その痕跡として串本の橋杭岩が紹介されていた。あれは溶岩が直線上に噴き出して冷え固まったものだ。
そうして地下のマグマがゆっくりと冷え固まり、紀伊半島南部の地下には厚さ三十キロあまりの巨大岩塊が生成された。その分厚い岩塊により、マグマは地上に湧昇することはもうなくなってしまった。だから今はもう紀伊半島に火山はないのである。フィリピン海プレートは相変わらず南海トラフから地底に潜り込み続けているが、その途中でその巨大な岩塊に突き当たり、わずかずつ岩塊が押し上げられ続けている。紀伊半島は毎年数ミリずつせり上がり続けているのである。
その岩塊の姿は古座川の一枚岩という超巨大大岩の断崖や那智の滝の背後の断崖に見ることができる。すべてがその巨大岩塊の縁の姿であり、そもそも熊野の山そのものがそり大岩塊の上にあるのである。古座川の巨大岩盤は以前見に行ったことがあるが、今回の旅では見る時間がなかった。
近畿地方にはいまは生きている火山がないと記憶している。それなのに温泉があるのは昔の火山の名残であり、地下の岩盤の摩擦熱が地下の水を温めているためであると聞いている。
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