自然の恐ろしさ
ネパールの土石流の映像は想像を絶するすさまじいものだった。被害者の実数は、村がまるごとのみ込まれたりしているのでつかみようがないという。もともとそれほどの人口が住んでいたとも思えないところでの、報じられている多数の行方不明者の数は、この土石流がどれほど壊滅的だったかを示している。
地球温暖化によって氷河がどんどん溶け出し、氷河湖がいくつも形成され、それが大きくなり、いつか決壊して甚大な被害を起こすだろうとずいぶん前から警告されていた。今回の場所だけではなく、他にも氷河湖があるようだし、しかも今回の流れ下った土石流も新たに下流で滞留湖を形成しているらしい。それもまた決壊する恐れがあるという。つまり今回のような災害が次々に起きるかもしれないということだ。しかもそれを物理的にとどめることは今のところ人の力では不可能に見える。自然というものは牙をむき出すと恐ろしい。
しかしこの状況は、考えてみれば地球温暖化という原因から発しているのであって、それはある意味で人為的なものでもある。そのことは多くの人にはわかっていることであってしかもどうしなければならないかもわかっているが、どうしようもない状態である。人のすることもまた自然の働きの一部だ、などとうそぶいても、何かが解決するわけではない。人類の向かう先についてつい悲観的になってしまう。人類もレミングの暴走段階に入ったのだろうか。その兆候ばかりが目についてしまう。
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