中国のアクション映画
中国のアクション映画を二本見た。一本はトニー・レオン主演の『Fox Hunt』という映画で、世界を股に掛ける経済犯が、フランス・パリを舞台に暗躍するのを阻止し、逮捕するため、上海から派遣された中国の公安警察がパリ市警と協力して(当初はいきさつがあって反発するが、あとでは命がけで協力するというお決まりのパターンで)ついに親玉を逮捕するという物語である。その悪の親玉がトニー・レオンというのがなかなかひねっている。経済犯罪のはずだが、アクションシーンや猛烈なカーチェイスがあったりして、経済事件とは思えない展開である。ただ、気になるのは、中国の正義のためには中国の警察は世界で何をしてもいいのだといわんばかりのプロパガンダのようなものが見え隠れしていて、痛快ではあるが恐ろしい。
もう一本は、『フライト・フォース 極限空域』というアンディ・ラウ主演の、飛行中の飛行機内が舞台のアクション映画である。たまたまハイジャック犯が乗る飛行機に乗り合わせた警備官の主人公(アンディ・ラウ)が人を殺すことをなんとも思わないハイジャックのグループを相手に孤軍奮闘する、というどこかで見たような物語だが、似たような物語を越えたものを作ろうとしてかなりエスカレートしたシーンが多い。最後の方は、いくら何でも超人的すぎるだろう、という人間の限界を超えた活躍をする。それにしてもハイジャックグループのリーダーの冷血な非人間性はすさまじい。韓国や中国の悪人の残虐さは日本人の感覚を超えるが、最近の事件報道を見ていると、だんだん日本も追いついてきているようにも思えて恐ろしい。
物語ではあるものの、してはいけないことの歯止めが効かなくなって、世の中の箍が外れたようになっている気がする。
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