『1911』
『1911』(2011年中国・香港映画)を見た。監督はチャン・リーだが、総監督は主演も務めるジャッキー・チェンで、彼の100作目の映画だとされる。清朝打倒のための武昌蜂起から辛亥革命、そして初代総統に推戴された孫文が辞任するまでの、激動の二年間が描かれる。
女革命闘士の秋瑾の処刑シーンから始まり、迫力のある、そして凄惨な戦闘シーンの連続はリアリティがあり、歴史の経緯を忠実にたどっていることは認めるが、この映画が何を表現したいのかが正直よくわからなかった。その理由は、現在の中国がこの孫文の目指した共和制の国とは違うことを示すわけにいかないことによるのではないかと思う。中国の歴史始まって以来初めての選挙によって孫文は総統に選ばれるが、いまはどうか。
歴史を知っているからこそわかるこの映画の経緯が、何も知らない中国や日本の人びとにどう見えただろう。孫文の衣鉢を習近平が継いでいるなどと思うだろうなあ。日本での配給は東映で、後援が朝日新聞、というのが最初のクレジットにあって、だからたぶんこんな映画だろうなあと想像したとおりの映画だった、といえば言える。
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